症例紹介のペ−ジ
(ここに掲載されている症例は、実際に当会会員の接骨院に来院された患者さんや気になった症例を掲載しています。)
狭心症の診察
私が見つけた狭心症は、2例あります。いずれの症状も@可動域は正常A筋緊張等の筋症状もありません。B左肩の疼痛を訴えていました。B不整脈が脈診にて感じました。二人の患者さんの共通点は以上の3点です。又、一人目の患者さんは、聴診にて雑音を聴取できました。もう一人の方は、近隣の病院にて心電図にてST降下と指摘されていたのに放置されていた状態でした。
左大腿骨内顆骨壊死


外見の所見は、左膝MCLからそのやや上部に圧痛があり歩行困難であった、正座は不可・膝関節の各テストは-であったが半月板損傷を疑い駿河台日本大学病院へ紹介し上記判明


今後の治療は、当接骨院にて経過観察して行くことになった。
XPMRI
動ける坐骨神経痛様症状には要注意

心疾患の可能性が大です。
坐骨神経痛の症状を訴えながらも動きはスム−スであり起きる動作や歩行動作は正常の場合、神経が圧迫されての神経痛ではない可能性があると考えます。現在のところ立証もできませんが2例の心疾患が発見されています。1例は、急性心筋梗塞で救急搬送となり。2例目は、現在精査中ですが。大動脈や冠動脈に石灰化が認められていて今後精査することになっています。その患者さんの腰椎は、変形やヘルニアの所見も見られていますが、何しろ素早い起居動作ができることから、神経の絞殺による症状とは思えません。
動ける坐骨神経痛様症状には十分ご注意ください。
SGA低身長症 多くの方にとって聞きなれない単語だと思います。英語の「Small‐for‐Gestational Age」の略で、お母さんのお腹の中にいる期間(在胎週数)に相当する標準身長・体重に比べて、小さく生まれることをいいます。身長と体重が100人中小さいほうから10番目以内に入ると、SGA。そのうち約90%は、2−3歳までに成長が追いつきますが、追いつかない場合は、SGA性低身長症が疑われます。
→大学病院の小児科(内分泌)を紹介しました。
チャ−グ・ストラウス症候群
(アレルギ−性肉芽腫性血管炎)
気管支喘息やアレルギー性鼻炎を有する人に、白血球の一種である好酸球の著明な増加を伴って、細い血管に血管障害(血管炎)を生じる病気です。早期に治療を行うと血管炎は治癒しますが、末梢神経障害が残る場合や、時々再発を来すことがある病気ですので、注意が必要です。詳細は、こちら
衝突性外骨腫
(フットボ−ラ−ズアンクル)
impingement exositosis
両足の背屈制限としゃがみ動作不可(写真 XP))
シャルコ−・マリ−・トウ−ス病
(Charcot-Marie-Tooth) CMT
シャルコー・マリー・トゥース病(Charcot-Marie-Tooth disease: CMT)は、下腿と足の筋萎縮感覚障害を特徴とし、進行すると上肢や手にも障害を生じる、神経原性筋萎縮である。遺伝性運動性感覚性ニューロパチー(Hereditary Motor and Sensory Neuropathy: HMSN)、腓骨筋萎縮症(peroneal muscular atrophy)とも呼ばれる。

来院時の症状
両腓腹筋の萎縮・筋力低下
両足関節の背屈制限著明
踵をついた状態でのしゃがみ動作不可

上記症状が以前からあった

神経内科疾患です。詳しくは、ウイキペディアにてごらんください。
膝関節大腿骨果部骨髄浮腫MRI

検査センタ−回答
第3中足骨骨髄浮腫(超音波像) 左第3中足骨に疼痛を訴えて来院された患者さんに超音波撮影をしたところこのような画像がでました。当院診察後整形外科紹介しその後検査センタ−にてMRI撮影した結果左記の病名となりました。
頸性神経筋症候群 ご来院された患者さんがもともと患っておられた疾患です。
反復性四肢痛 10歳女子2週間前に近隣の整形外科に通院し検査したが異常なし。その後、当院に来院され両下肢外側痛を訴えていたが、坐骨神経痛の疑いもあり、大学病院にてMRI二分脊椎はあるが、特に問題なし、疼痛軽減しない為、脈をとってみたところ不整脈があり、心臓血管外科とペインクリニック受診し、特に問題なく「心因性」のものと診断された。
複合性局所疼痛症候群 右第一指IP関節内側側腹靭帯損傷と考えて当初より「手の外科」の受診を勧めていた症例が3週間経過観察をしても疼痛・ROMが改善されないので、近隣整形外科を紹介したところ左の傷病の疑いとのことでした。
左下腿下1/3に茶褐色の皮膚色の変化を認めた下肢静脈瘤によるうっ帯性湿疹
左第2指基節骨
内軟骨腫
タイトハムストリングスの資料へ 平成25年9月6日掲載
股関節 単純性股関節炎で
発熱(38度代)大学病院へ
患者 5歳 男の子 平成25年6月22日保育園にて三輪車に乗っていて転倒し右大腿部・膝・下腿部を部分断裂と捻挫し、近隣の接骨院へ受診テ−ピングをされる。接骨院では、筋挫傷と言われる。
平成25年6月23日関口接骨院に来院 右大腿部の外側広筋上1/3に部分断裂痕 右膝に軽度水腫 右股関節の他動運動やや重く股関節炎症状が認められたため、テ−ピングはただちに除去し、右膝に伸縮包帯をして自宅にて安静・アイシングを指示 画像は、右大腿部の熱感が軽度みとめられる。
テ−ピングの必要性に疑問を抱く。
平成25年6月24日昼、患者さんより38度代の発熱との電話連絡。ただちに駿河台日本大学病院へ紹介
診察・MRI撮影し右股関節に水腫を確認し化膿性股関節炎が懸念されたため穿刺培養検査⇒化膿菌の発見は無く。自宅療養となる。
平成25年6月25日右股関節の疼痛がおさまり、歩行正常となる。熱も37度代にさがる。
平成25年6月26日駿河台日本大学病院受診し回復したとの回答 発熱は単純性股関節炎に伴うものでその他の上気道炎(かぜ)などではないとの判断。午後に関口接骨院に来院し右股関節の動きも正常になりとりあえずの治癒とする。
考察
患者さんは、5才の男の子 三輪車にて転倒とのことだがどのように転倒したか詳細は不明、最初に行かれた接骨院にて上記テ−ピングを施行されているがなぜ急性外傷で腫脹が著名で歩行が困難な症例に上記のような簡易なテ−ピングとしかのかは疑問が残る。

当院に来院した時には、疼痛のため歩行が困難であり、右下肢全体に軽度の浮腫が認められ、大腿部外側広筋上1/3には部分断裂痕があり右膝には水腫が軽度認められていた。さらに、右股関節のROMは正常ではあるが、動きが重く パトリックテスト陽性であり右股関節には炎症症状があることは容易に検討がついた。
 よって、当院では、右股関節については、様子をみることとした。その結果、患者さんとのトラブルもなく、翌日の38度代の発熱にも対応ができ、当院からの大学病院への紹介も素直に患者さんは受け入れてくれることとなり、スム−ズな患者対応ができた。

単純な股関節炎で38度代の発熱は、当職も経験がなかったが、やはり、関節の動きが重く発熱があるものには、今後も注意していきたい。